五月濃緑
今日は山道を散策します
空は真っ青 白い雲が軽やかに浮かんでいます
木々の緑の深さと言ったら 昨夜の大雨のせいか
実に濃い緑で青い空に負けぬとばかり輝いています
さわやかな風が君の髪を手ですくい
揉み上げるように持ち上げて
木の葉に届けと吹き上げる
木々の緑は右に左に別れるも
深き緑のその先の
君の瞳に染めついて
なお輝きを増すばかり
五月の風の柔らかき
君のうなじを撫でつける
夢まぼろしはうたかたの
遠く想いを忍ばせて
皐月の空に浮かぶかな
君が憂いの面影に
五月の空の艶やかさ
緑よみどりその奥に
さらなる緑を携えて
君が微笑む皐月雲
僕は散歩を投げ出して
一人たたずむ深山の小道。